空扉 楽曲考察 その2
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引き続き「空扉」の楽曲考察をしていきたいと思います。
2.サビ
AメロBメロは平凡で特筆すべき点もないので、サビの考察からとします。
前奏のいいメロディーで「この曲はいい曲かもしれない」という期待を膨らませているので、その期待に応えるメロディーがサビで流れてくることで、一種の安心感が生まれ、その曲の良さを享受できます。
サビのリフレインのつなぎの部分(1番では「それが遠く透けて見えるんだ」の部分)は、メロディーがつまらないように感じますが、伴奏が裏打ちをしているため、曲の盛り上がりは継続しています。
サビの終わり方も、空に向かうような伸びやかなロングトーンで、文句のつけどころがありません。
3.フォーメーション
フロント5人が3期生となっており、賛否両論を呼んでいるこのフォーメーション。
1.2期生と3期生間の年の差が6.7歳、最大で12歳も離れているということを活かして、先生と生徒のような役柄でのMVが作れるようになったのは、MVのストーリーの幅を広げられるチャンスだと思います。
しかし表題曲など、ストーリー性を入れない方がいいMVでは、同じコンセプトでそれだけ年の離れたメンバーが一緒に曲を表現していくのは少し無理があるように思います。
乃木坂がベテラングループなのか、若々しいグループなのかはっきりせず、ぼんやりしてしまうからです。
先輩が後輩を育てることは大切ですが、世代交代は一気に行わないと、グループの雰囲気がぼんやりしてしまうだけでなく、世代交代に付随する、グループの勢いづけという効果も薄れてしまいます。
4.まとめ
「空扉」を聴いて、まだ乃木坂にはいいメロディーを使う良心が残っているということが確認できました。
全盛期のひと山を越えた乃木坂が今後、さらに伸びていくか衰退していくかは、世代交代のタイミングにかかっていると思います。
2期生の時に犯した失敗は繰り返すようなら、もう乃木坂に未来はありません。